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緑内障

日本人の中途失明原因第1位の病気です

 緑内障は、日本緑内障学会のガイドライン(第4版)によると、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています。言い換えますと、視神経の神経線維が減少し、眼で見た情報が脳にうまく伝わらなくなり、画像を認識できなくなるという病気です。視野の一部の感度が低下していき、放置すると最終的にまったく見えなくなるケースがあります。
 緑内障は古くから、眼圧(眼のかたさ)が上昇することで視神経が障害される病気として理解されてきました。日本人には正常眼圧緑内障(正常上限とされる21mmHg以下の眼圧なのに発症する緑内障)が多いのですが、現状よりも更に低く健康なレベルまで眼圧を下げることで、視野感度低下の進行を抑えることができます。したがって患者さんには定期的に眼圧や視野を検査しながら、根気強く経過をみることが大切です。
 緑内障が恐ろしい点は、進行した状態でも自覚症状がほとんどないことです。「視野が欠けるならすぐに分かるのでは?」と思われるかもしれませんが、特に片方の視野が部分的に欠けているケースだと、もう片方が見えているので症状を自覚しません(例、一番下の写真)。しかも非常にゆっくり進むので、いつのまにか視力を出す中心部が欠け始めていることもあります。
 失った視野は二度と元には戻りません。なので、できるだけ早期に発見し、少しでも進行を遅らせるために、一緒に頑張りましょう。

原因

 原因は単純ではなく、遺伝・環境・加齢の各リスクが重なり合って発症する多因子疾患と考えられています。また正常眼圧緑内障にもあるように、人によっては視神経の眼圧に対する抵抗力が弱く、正常範囲(10〜21mmHg(ミリメートル水銀柱))の低い眼圧でも発症するので、眼圧のみで緑内障の有無や進行を判断することはできません。加えて強度近視の方は、眼球の構造上視神経に負荷がかかりやすく、更にその分発症リスクが高くなります。

検査法

・眼圧測定
 房水という液体によって保たれている眼球内圧(眼圧)を測定するための検査です。眼圧の変動は眼の異常を知るための重要な手がかりで、特に緑内障では欠かせない検査です。しかし、眼圧が正常でも緑内障になることもあるので、これだけに頼ることはできません。あくまで病状や治療の指標のひとつです。

・眼底検査
 眼の奥にある視神経乳頭と呼ばれる部分と、その周囲の網膜を観察します。緑内障では、視神経乳頭に独特の陥凹があり、その周囲に網膜神経線維層が薄くなった部分が見られるため、緑内障診断の上で非常な重要な検査です。

・視野検査
 片眼ずつで見える範囲と感度を調べる検査です。主に緑内障や、黄斑変性、網膜前膜、中心性漿液性網脈絡膜症、網膜剥離、網膜色素変性、網膜静脈分枝閉塞症、など様々な眼疾患の診断・病状確認に役立つ検査です。

治療法

 基本的には、眼圧を視神経が耐えられる値以下まで下げ、それを維持することが主な治療法です。目標眼圧を決め、眼圧を下げるための点眼薬を使用しますが、目標値に達しない場合は点眼薬の種類を増やしたり種類を変えたりしますが、それでも眼圧が高すぎる場合は手術をすることもあります。緑内障は、高血圧や糖尿病などの慢性疾患と同じで、一生付き合っていく病気です。眼科医と相談しながら、定期的な受診を怠らないようにしましょう。眼圧をしっかり管理できていれば、ほとんどの場合失明には至りません。

初期緑内障の見え方の一例

左の建物の窓の変化が感じられない(自覚症状がほとんどない)